中国での旅行者を狙った詐欺は、英会話の練習への誘い、駅の外での送迎の申し出、あるいは重要な費用が伏せられた格安観光プランから始まることがあります。役立つ警告サインは、その後の展開です。相手が自分の選んだ店へ誘導したり、条件を変えたり、取引内容を理解する前に支払いを迫ったりします。
行き先、何を買うことに同意するか、誰に支払うかという3つの判断は、自分で主導権を持ちましょう。英語を話せること、高額なサービスを売っていること、QR決済を受け付けていることだけでは、判断材料にはなりません。
このガイドは中国本土を対象としています。地域ごとのリスク、警察対応、旅行全般に関する質問は、中国旅行の安全ガイドをご覧ください。
高額請求につながる茶館、バー、マッサージへの誘い
北京の天安門広場周辺や、上海の外灘、南京東路、人民広場周辺では、見知らぬ人からの誘いがすぐに商売へと変わるケースに注意してください。相手は、お茶、飲み物、マッサージを勧め、その訪問を地元ならではの親しみやすい体験として紹介することがあります。
サービスの合計額を確認しないまま提供が始まり、その後に水増しされた請求書と支払いの圧力が続くことで、罠が明らかになります。脅迫やカード詐欺を伴う事例もあります。これらは茶館・マッサージ詐欺に関する公式警告で示されている典型的な手口です。

店を自分で選べば、お茶の試飲を楽しんだり、新しい人と知り合ったりできます。注文前に、次の点を確認しましょう。
-
料金が1人分、1ポット分、1回の試飲分、またはグループ全体分のどれに当たるか。
-
追加の飲み物、軽食、サービスに別料金がかかるか。
-
他の人の注文分を含め、自分が何に対して支払うことに同意しているのか。
メニューでは価格だけでなく数量も確認してください。飲み物を1杯注文することと、上限のないグループ全体の請求を負担することは別です。
会話が特定の店へ行くよう強く迫るものになったら、断って予定を続けてください。脅威を感じる状況に入り込んでしまった場合は、安全な公共の場所へ移動することを優先しましょう。請求額をめぐって言い争ったり、人を撮影したりすると、事態が悪化するおそれがあります。
美術学生・「美術教師」からの誘い

ギャラリーへの誘いでは、異なる売り込み文句が使われます。相手は芸術家、学生、教師だと名乗り、展覧会を見るよう誘ってきます。一見文化交流のように見えても、作品の出所について疑わしい説明を添えながら、美術品の購入を迫られることがあります。
北京の王府井周辺では、学生ではなく美術教師だと名乗る人から声をかけられたという旅行者の報告があります。複数の別々の体験談に共通する注意すべきパターンは、何気ない会話から特定のギャラリーへとすぐに誘導されることです。その人の年齢や職業に関する主張は、誘いを判断する信頼できる基準にはなりません。
合意した価格で版画を購入することは、通常のお土産購入であり得ます。しかし、作者を偽ったり、威圧して販売を成立させたりする場合は、話が変わります。
美術品を購入したいなら、自分で選んだギャラリーを訪れましょう。作品が原画、版画、複製のいずれなのかを確認し、購入判断に影響する説明は領収書に記載してもらってください。見た後に購入を断ってもかまいません。展覧会への誘いが、金銭を使う社会的義務に変わるべきではありません。
タクシーと輪タクの運賃トリック

空港、鉄道駅、観光地の出口では、すぐに乗車できると申し出る人が、表示されたタクシー乗り場から離れるよう誘導することがあります。無許可の車両、はっきりしない運賃、または出発前の取り決めと異なる料金の請求といった問題が起こり得ます。
公式のタクシー乗り場を利用するか、信頼できる配車サービスを通じて自分で予約してください。アプリで予約する場合は、乗車前に車両とナンバープレートが予約内容と一致していることを確認しましょう。
メーター制タクシーでは、メーターを使用することを確認しましょう。料金を事前に決めた送迎や輪タクでは、目的地、総額、その料金が全員分を含むかどうかを書き留めておきます。待機時間や途中の立ち寄りが行程に含まれる場合は、その点も明確にしてください。こうした違いを確認するほうが、すべての定額料金が詐欺だと決めつけるより有益です。
領収書(多くはfapiaoと呼ばれます)やアプリの乗車記録を保管してください。到着先が最初から明確になるよう、ホテル名と住所を中国語で保存しておきましょう。
地下鉄や鉄道も移動に適している場合があります。主な選択肢については、中国の交通ガイドをご覧ください。予約や経路確認に旅行用eSIMを使う予定なら、出発前に端末との互換性や必要なデータ容量も含めて中国でおすすめのeSIMを比較しましょう。
隠れた追加料金や強制買い物を伴う格安ツアー
宣伝価格だけでは実際の1日の内容が分からない格安ツアーには、注意深く目を向けましょう。問題となるのは、後から明かされていなかった支払いを追加したり、指定店での購入を乗客に強要したりする観光商品です。
中国当局は、隠れた支払いと強制買い物を伴う低価格ツアーについて記録しています。実践的な対策は、予約前に旅程と取引条件を明確にすることです。
万里の長城へのツアーを予約する前に、訪問する正確な区間、交通手段、含まれる入場料、任意の追加料金、買い物立ち寄りについて、書面で確認してください。「万里の長城ツアー」という表示だけでは、別のツアーと比較するには曖昧すぎます。催行会社の詳細、契約書、元の広告はまとめて保管しましょう。
買い物立ち寄りについては、予約前に開示され、購入するかどうかはあなた自身に委ねられるべきです。「今すぐ決めた場合にしか利用できない」と言われたからといって、路上販売者に支払うのは避けましょう。
観光地では、本当の入場要件と仲介業者の売り込みを区別してください。故宮博物院では、外国人観光客はパスポートを使って予約でき、入場時には予約に使用したパスポート原本が必要です。外部の人が予約代行を申し出ている場合でも、正規のパスポート要件は適用されます。
偽札と現金すり替えの手口
現金に関する問題には、偽の釣り銭や、本物の紙幣をすり替えられた後に偽札だとして返されるケースがあります。話のパターンをすべて覚えようとするよりも、高額な支払いの際に紙幣から目を離さないことが重要です。
特に少額の買い物用に、小額の人民元紙幣をいくらか持ち歩きましょう。店を離れる前に釣り銭を数え、現金は銀行または別の信頼できる両替手段で入手してください。
相手が何度も支払いを拒む場合は、取引が混乱するなかでさらに紙幣を渡すのではなく、いったん立ち止まりましょう。どの紙幣が自分のものかを把握し、見た目だけで相手を非難せず、スタッフや該当するサービス提供者に助けを求めてください。
決済アプリや海外発行カードが使えない場合、現金は便利な予備手段になります。決済に失敗しただけで、その店がだましていると疑う理由にはなりません。
QRコード決済の要求、フィッシング、カードの不正利用
中国では、QRコードのスキャンは日常生活の一部です。重要なのは、想定どおりの決済またはサービス画面を開くことと、認証情報、個人情報、金銭を求める無関係な要求へ誘導されることを区別する点です。
支払いを承認する前に、画面に表示される金額と受取人を確認してください。受取人がその事業者と無関係に見える場合は、スタッフに説明を求めましょう。予約または決済サービスからのものだとする予期しないメッセージやQRリンクを受け取った場合は、代わりに通常のアプリからそのサービスを直接開いてください。
スキャン後にログインやダウンロードを求められた場合
単純な買い物なのに、突然銀行のパスワード、他人と共有する認証コード、または見慣れないアプリのダウンロードを求められた場合は、いったん立ち止まりましょう。リンク先を確認し、その情報がなぜ必要なのかを確かめてください。
見知らぬ人に勧められたからといって、別のQRコードスキャナーをインストールするのは避けましょう。本来の用途に合わせて、スマートフォン内蔵のスキャナーまたは該当する決済アプリを使用してください。
出発前に、利用する決済アプリと通信環境を設定しておきましょう。旅行中に予約やオンラインサービスへアクセスするための接続方法については、中国でインターネットを利用する方法のガイドで説明しています。
カード決済とATM
Keep your card in sight during a transaction and review the amount before approving it. At an ATM, use a machine inside a bank or established business, shield your PIN and avoid equipment that appears altered.
If an unfamiliar transaction appears, contact the bank through your banking app or a number you already trust. Preserve the transaction record and explain what happened accurately, including whether you approved the payment under pressure or did not authorize it at all.
Calls Claiming to Be the Police or Your Embassy
Foreign visitors have received calls alleging involvement in identity theft or money laundering and demanding a transfer to resolve the matter. Scammers have also impersonated embassy and consular phone numbers.
Caller ID can appear official without proving who is on the line. End the call and contact the organization through an independently obtained number. Do not transfer money, reveal account credentials or continue through a website supplied by the caller.
Keep this separate from genuine identification requirements during your trip. Hotels, transport providers, attractions and police may have legitimate reasons to inspect your documents. Our guide to China’s tourist rules and ID requirements covers the wider obligations; a threatening phone demand for a transfer needs independent verification.
What to Do If You Have Been Scammed
Get to a safe public place before trying to recover money. If you are threatened, prevented from leaving or need urgent police assistance in mainland China, call 110.
Once you are safe:
-
Preserve the details. Keep receipts, payment records, messages, booking confirmations and the venue’s name and address. Note a vehicle plate or journey reference if relevant.
-
Report the incident. Contact local police and request a police report. Describe the deception, threats or unauthorized transaction clearly.
-
Contact your payment provider. Use its own app or an independently obtained number. Ask what evidence and deadlines apply to your case.
In Beijing, the 12345 Citizen Service Hotline handles non-emergency questions and complaints and offers English service. It can direct an issue to the responsible authority; it is separate from the police emergency number.
Reporting preserves a record and gives the relevant organizations a chance to investigate. Whether money can be recovered depends on the circumstances and payment provider’s process.
Keep a way to make calls as well as access the internet. Roafly’s China eSIM is data-only and does not include a phone number or ordinary voice calls. If you cannot place a necessary call, ask your hotel reception or another staffed service point to help you contact the appropriate authority.

